湖香六根では、毎年5-6月に
「供養」を行ないます。
それは、感謝し、静かに手を合わせる時間。
「いただきます」 と手を合わすこと
魚、野菜、鶏、すっぽん、小さな花 ——
私たちが毎日向き合う食材は
命そのものです。
「食」は命の一部を取り込む
自然界の営みであり
食べることは
そのいのちの循環に加わることだと思っています。
料理とは、命をいただき、
別の形へと生かし直す営み。
その過程には、避けがたい
「殺生」が伴います。
だからこそ、私たちは自覚し
手を合わせ感謝し、
そして命に対する責任を、
日日の仕事に込めます。
運ばれてくる命を、最後まで活かしきる。
土地の恵みをいただき、
余すことなく使い切る。
命に上下をつけず、
大小を問わず、
すべての命に手を合わせる。
それが、湖香六根の
「いただきます」のかたちであるよう
これからも精進を重ねます。
湖と近江の文化が残るこの場で、
この地の恵みと共に息づく料理をつくること。
それは、単なる「おいしさ」だけでなく、
命の循環を料理というかたちで表現すること。
命をいただくことに、
真摯であり
謙虚でありたいです。
その想いを、「供養」という
小さな祈りに込めます。
これからも湖香六根の一皿を通じて
この感謝を伝え続けていきたいと思います。
湖香六根